久方ぶりに更新します。

以下の記事に目を通して下さいね。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090328-00000033-mailo-l13
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090331-00000506-san-bus_all.view-000

まあ昨今の状況を素直に見ていけば、何一つ驚くには値しない記事ですね。


今年度当初の「派遣村」に関する問題を見るまでも無く、現在の日本国において

「企業の社会的責任」

という言葉ほど空々しく響く言葉も簡単には見つかりそうにありません。(溜息)


しかし、これまでの報道や書評を沢山見てきた中で殆ど言及されていない問題があります。

つまり彼等(元派遣社員や非正規職員等)の年金問題です。

しかし同時に現在正社員と規定されている人々にも他人事で済まなくなる可能性が極めて大です。(少なくとも経団連が政治に口出しする限り)


彼等の医療や生活保護に関する問題は現在進行形での事態の為、そこに着目した報道は幾らもあるわけですがこと「年金問題」に関する限りにおいては殆ど触れられる事もありません。(これは現状の元派遣社員非正規社員が比較的若い層で構成されているからでしょうが。)


現在の日本においては現役の年金生活者ですら年金「のみ」では生活が成り立たない事は殆ど「常識」といっても良いでしょう。

実際ほんの数年前までは「年金収入以外に最低でも3千万前後は必要」と言われていました。(←これは民間の年金保険の加入を勧められた経験有る人なら覚えが有るはずです。)


しかし、問題は昨今の「国民年金」における「掛け金の上昇」と「給付水準の切り下げ」によって更に状況が悪化している事です。

彼等の大部分が年金受給の年代に達した時、前掲の「常識」は既に「過去の遺物」に成り果てているでしょう。


つまり「年金収入以外に最低でも3〜5千万円必要」とかになっている可能性が有るわけです。(よって現在の正規社員といえど他人事では無い。)


さて現在の日本の「物価」から勘案して「月収15万前後」(←これが現在の派遣・非正規社員の相場)の人間にこれほどの蓄積が果たして可能なんでしょうかね?


ハッキリ言って現在「既得権益」とか言われている「正規社員」にとってもかなり厳しいハードルでしょうねえ。(既に年功序列等の賃金システムが破綻している訳ですし。)


このままいけば数年後には確実に「年金」も受け取れず、さりとて「生活保護」も受け取れず、「社会」から「不要」と見做された人々の処遇重大な社会問題になる事は万に一つも疑いないと思うんですけど、その時になっても「自己責任」で済ませる積もりなんでしょうかね?(済むと思える知性や品性は見習いたくないですが。苦笑)


「切り捨て(る)べき、切捨てられ(る)べき」と想定する人々が、いつまでも大人しく「切り捨てられる」事に甘んじると思っているならば大間違いですよ。


人間は正しさ自体を目的として生きる事は不可能である。ってのが人類の歴史の覆せない「常識」なんですからね。